日本も“対岸の火事ではない”「ケーブル船」とは?

記者
「海底ケーブルの修理船が横浜港に姿を現しました」

部品などを積み込むために、横浜に立ち寄った“ケーブル船”。

海底ケーブルの修理などを行う特殊な船で、現在、日本に4隻しかありません。

日本が国際通信の99%を海底ケーブルに依存するなか、情報の“生命線”を維持する役割を担っています。

国際ケーブル・シップ 西村晃一さん
「出動の要請がありましたら、基本的に24時間以内にアクションを起こす。(海底の)ケーブルが流されてしまって、土の下に埋まってしまう。障害点を探すのも結構、大変なパターンが多い」

故障したケーブルを海底から引き上げ修理するために、高度な技術が求められるといいます。

記者
「こちら、海底ケーブルを保管するためのタンクなんですが、船の中とはとても思えない巨大なものとなっています」

この船は、タンクを2基搭載していて、ケーブル約5000キロ分を積むことができます。

船の維持費は年間、約30億円と高額ですが、専門家は“日本も非常事態に備える必要がある”と指摘します。

慶應大学 土屋大洋 教授
「我々の生活がIT、情報通信に非常に依存するようになってきている。(ケーブルの切断が)意図的に行われたとき、どう対応したらいいのか考えなくてはいけなくなってきている。練度の高い船員技術者を確保して、維持していくために、方策を常に考え続けなければならない」