25日、福島県内各地で発生した遅霜の影響で、喜多方市では特産のアスパラガスに被害が出ていて、農家では26日、刈り取り作業に追われました。

遅霜による被害で、いま、旬を迎えるアスパラガスの先端が大きく曲がっています。

山口比佐男さん「これがきのうの霜でやられたアスパラです。細胞が破壊されて中がグジョグジョになって」

喜多方市山都町にある山口比佐男さんの畑では、遅霜の被害を受けたアスパラの刈り取り作業に追われていました。

25日、喜多方市では最低気温がマイナス1.7度になるなど、県内30の観測地点のうち、17地点で氷点下となりました。この影響で、喜多方市では霜がおり、山口さんの畑では、アスパラが曲がったり、しぼんで筋状になったりしました。

山口比佐男さん「2日目になってようやくわかるものもあるので、きょうも霜にやられたものを、全部刈るようにやっています」

これらのアスパラは出荷することができず、山口さんの畑では、25日と26日でおよそ1600本を廃棄。10万円相当の被害が出たといいます。

山口さん「1週間は被害にあったアスパラが伸びてきますから、逐一、1週間かけて整理するという感じです」

遅霜による農作物の影響は、今後1週間程度続くとみられています。

一方、果物の被害も深刻です。

坂本明優記者「須賀川市の果樹園に来ています。霜の影響で花の真ん中の雌しべの部分が黒くなっていて、こうなると実がならなくなるということです」

県によりますと、4月10日にも霜がおり、須賀川市や石川町では、ナシやリンゴ、モモが被害を受けました。この時点の被害額はおよそ1億3000万円に上っています。さらに25日に再び霜が発生したため、被害が拡大しているということです。

県は25日の霜についても調査して、5月中旬ごろにも被害状況をまとめる予定です。