愛知県豊田市がいま「ごみ」で困ったことになり、「非常事態宣言」が出される事態になっています。
豊田市民以外もひと事ではない事態です。何が起きているのでしょうか。
ことの発端はことし2月。愛知県豊田市のゴミ焼却場「渡刈(とがり)クリーンセンター」で火災が発生し、3つある炉うちの1つが使えなくなってしまったのです。

この影響で1日495トンだった処理能力は7割ほどに低下。
このままではことし9月にもごみの処理が追いつかなくなる可能性があるとして、「ゴミ非常事態宣言」を出したのです。
市民生活を直撃する火事の原因となったのは、スマホやパソコンなどで広く使われている「リチウムイオン電池」。

これはリチウムイオン電池が使われているモバイルバッテリーをごみ収集車で回収したことを想定した実験映像。収集車の機械で押しつぶされたバッテリーは…

しばらくすると煙があがり…発火しました。リチウムイオン電池は破損すると出火する恐れがあるのです。
豊田市の場合、「リチウムイオン電池」を含む製品は家電製品と同じ「金属ゴミ」に分類されますが、誤って燃えるゴミやプラスチックゴミに捨ててしまうとゴミを細かく砕く過程があり、今回の火事もその過程で出火したと見られています。


豊田市は分別をわかりやすくするため、ことし6月からリチウムイオン電池を含む製品の分別をほかの電池と同じ、「有害ゴミ」に変更し事故を防ぎたい考えです。