100か所以上にわたり、がんについての論文の内容をねつ造したとして、岡山大学は学術研究院の教授を(4月)14日付けで懲戒解雇処分にしました。
(岡山大学 会見での謝罪)

懲戒解雇処分となったのは、岡山大学学術研究院医歯薬学域の神谷厚範教授です。神谷教授が2019年に発表した、自律神経を操作し、がんを抑制する治療法の可能性を示す内容の論文を巡っては、実験に使われたマウスの数が、実際より多く書かれているなどと告発を受け、調査委員会が捏造と判断していました。

大学によりますと、論文では113か所もの捏造が認められていて、そのほとんどが故意によるものであることなどから、役員会で最も重い懲戒解雇処分を決定したということです。

岡山大学の那須保友学長は、「研究活動における不正行為防止に向けた取り組みを構築し、コンプライアンスの徹底に努めていく」などとコメントしています。