WHO=世界保健機関は11日、中国で鳥インフルエンザ「H3N8型」の感染者が死亡していたと発表しました。この型のウイルスでの死亡者が確認されたのは世界で初めてです。

死亡が確認されたのは中国南部、広東省に住む56歳の女性です。

WHO=世界保健機関によりますと、女性は2月下旬に鳥インフルエンザ「H3N8型」に感染し、重度の肺炎を発症して入院した後、先月中旬に死亡が確認されたということです。

広東省の保健当局によりますと、女性には多発性骨髄腫などの基礎疾患があり、発症前に生きた家禽類に触れたことがあったということです。これまで、H3N8型ウイルスのヒトへの感染は、去年、中国で2人確認されていました。

WHOは「この型のウイルスはヒトからヒトへ容易に感染する能力を持っておらず、感染が広がるリスクは低い」としつつも、生きた動物を扱う市場など、感染リスクが高い場所を訪れることをできるだけ避けるよう呼びかけています。