リニア工事をめぐる国の有識者会議が4月11日東京で開かれ、JR東海が残土置き場を緑化する計画を示しましたが、静岡県がこの議論に待ったをかけました。JR東海は工事の正当性を主張、互いの主張はまたも平行線です。
リニア工事が南アルプスの生態系に与える影響を議論する国の有識者会議。8回目の会議では、現場を流れる沢にすむ生物への影響や工事で発生する残土置き場の工事が環境に与える影響について話し合われました。
会議の焦点の一つはリニアのトンネル工事の残土を運び込む「ツバクロ発生土置き場」でした。この残土置き場に植樹をすることで環境を守る計画をJR東海が11日の会議で説明。この話に反応したのがオブザーバーとして参加していた静岡県の森副知事でした。「緑化計画の議論は今の段階では早い」と予定地での盛り土計画そのものに疑問を投げかけたのです。
<静岡県 森貴志副知事>
「崩壊しやすい土壌ということを我々の専門部会の先生から伺ってますし、量も360万立方メートルとべらぼうな量でございますので、安全性とか確認する科学的論拠をどうしてもほしいと」
リニアのトンネル工事をめぐっては残土が370万立方メートル発生すると試算されていて、このうち360万立方メートルが燕沢(つばくろさわ)に運び込まれる予定です。2022年、現地を視察した川勝知事はこの計画自体に反対の姿勢を示していました。
<静岡県 川勝平太知事>
「大規模地震があった時に深層崩壊が起こって平坦な土地になってきた歴史があるので、それを前提にしたシミュレーションでないとダメだと。私はここは不適ではないかと思います」
一方でJR東海側は燕沢の計画自体に正当性はあると主張しています。
<JR東海 宇野護副社長>
「私どもの考えるところによれば、それは心配の…いろんな影響考えても十分安全にできると。しっかりとした設計をしていくことで十分候補地と足り得ると考えております」
4月12日はJR東海の金子会長と丹羽新社長が川勝知事に就任あいさつで県庁を訪れるため注目が集まります。
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