■バレーボール「2022-23 V・ファイナルステージ
バレーボールVリーグ 女子1部・レギュラーラウンドのプレーオフ、「ファイナル4」の第2日が9日、群馬・高崎アリーナで行われた。第1試合では、5季ぶりの優勝を狙う東レが埼玉上尾に勝利しファイナル進出が決定、第2試合はレギュラーラウンド4位から下剋上を狙うNECが、昨季の大会覇者で同3位の久光を下し、ファイナル進出に望みをつないだ。
第1試合はレギュラーラウンド1位の東レと2位の埼玉上尾の上位対決となった。第1セットは両チームともに粘り強いプレーで両者譲らぬ展開。しかし、長いラリーとなった場面で着実に得点を重ねた東レが25-23で第1セットを先取。第2セットもデュースまでもつれたが、セッター・関菜々巳(23)の巧みなトスワーク、要所で力を発揮した石川真佑(22)、ヤナ・クラン(35)両エースの活躍などで、セットを連取した。
第3セットでは東レの速い攻撃が冴えわたり、大量リードのまま試合が進んだ。最後は小川愛里奈(24)が決めきり25-12のダブルスコア。11年ぶり5度目の優勝を目指す東レが2日連続のストレート勝利を飾った。東レは22日に代々木競技場で行われるファイナル進出が決定した。
優勝が決まる大一番へ向けエース・石川は「今までのシーズン、いつも最後勝ちきれなくて悔しい思いをしてきた。今年こそタイトルが獲れるチャンスがある中でどれだけ自分たちがいい形で勝てるかがチームの雰囲気にもつながってくると思う。いい準備をチーム全員でしながらやっていきたい」と自身にとって初のタイトルへの強い思いを語った。
また、セッター・関は「ファイナルの舞台に立てる権利を得られたのが、今はまずすごく嬉しい。このためにやってきたので優勝したいという思いがあるが、とにかくその舞台を楽しみたい」と喜んだ。
第2試合のNEC×久光はともに前日敗れていて、負ければファイナル4敗退が決まる同士の戦い。前日東レにストレート負けを喫したNECは、チーム全体で6本のサービスエースをとるなどサーブが光り、相手を翻弄。両チーム最多16得点を挙げたエース・古賀紗理那(26)を中心とした攻撃で、序盤から久光を圧倒した。
第1・2セットは、アタックはもちろん、この日ブロックも好調だったNECが危なげなく連取。第3セットは久光が今年日本代表に初選出された荒木彩花(21)、平山詩嫣(22)らを投入し立て直しを図る。23-19で久光優勢の展開となるもNECが6連続得点で逆転し、3-0でストレート勝利を収めた。久光は最後までリズムを作ることができなかった。
15日に行われる埼玉上尾とNECの勝者がファイナルに進出、久光は2連敗となり敗退が決まった。
次戦へ向け古賀は「埼玉上尾戦で勝ちきってファイナルに行くっていうのが私たちの大切な目標。来週が本当に勝負どころだと思うので、しっかり調整してコンディションを合わせて戦いたい」と意気込みを語った。
【結果】
東レ 3-0 埼玉上尾(25-23、27-25、25-12)
NEC 3-0久光(25-13、25-20、25-23)