国の天然記念物に指定されている長野市の「神代桜(じんだいざくら)」が満開を迎えています。

樹齢1200年とされる桜の木を長年守ってきたのは、地元の住民たちです。

長野市芋井地区の「神代桜」。

樹齢は推定1200年。

幹回りは太い部分で11メートルを越える大きな一本桜です。

その昔、この地を訪れたスサノオノミコトがサクラを根付かせたとされ、神が植えたことから「神代桜」と呼ばれています。

今年も一面に花を咲かせ、多くの人たちを魅了しています。

(訪れた人は)
「昔の人も同じ景色を見ていたのかなと思うと、数百年後にはそう思われるひとりになるのかなと、足跡を残せたのかな」
「1200年という歴史を幹の太さから想像できますよ、素晴らしい」

桜は長年、地元の有志が守ってきました。

(荒井等さん)「細い枝で上に高くなっているのが実情でそれで大きな大木をサクラとして保っている」

神代桜保存会の会長・荒井等(あらい・ひとし)さん。

30年ほど前に会を設立し、地元のシンボルである桜の保存活動を続けています。

一時、木が弱った時期もありましたが、若い枝が生えてくるよう消毒や肥料を与えるなどして、桜を守ってきました。

(荒井等さん)「木の生命力を絶やさないように、桜を助けて長生きしてもらうことが目標ですから。元気で花を咲かせてもらいたい」

暖かい日が続いた今年は例年より1週間以上早く満開を迎えた神代桜。

見頃はあと少しです。

地元の人にとって神代桜は?

(荒井等さん)「神を崇めるもとの気持ち。咲いてくれてありがたい。(今後も)できるだけ同じように咲いてほしい」

これからも美しい花を咲かせ続けることを願い、地元の人たちは神代桜を守っています。