長野市の国宝善光寺から盗まれたびんずる尊者像。
事件から5日経った10日、参拝客に見守られながら、再び本堂に安置されました。

正午すぎ、住職2人に運ばれ、びんずる尊者像が善光寺の参道を進みます。
(井上怜記者)「いま、びんずる尊者像が本堂に運び込まれました。元の位置に再び安置されます」

事件から5日、本堂外陣(げじん)の台座に返ってきました。
読経が響く中、覆っていた白い布が取り払われます。

幸いにも像に損傷はありませんでした。

(井上記者)「びんずる尊者像の帰りを待ちわびていた参拝客が、次々にその肩や顔、手などに触れています」
本堂の回廊では、像に触れようと参拝客が行列を作りました。
(長野市からの参拝客)「あの人(びんずるさん)がいなくなれば、善光寺がなくなったのと同じ感じ。本当にありがたいと思って」(佐久市からの参拝客)「うれしい。それだけみんなの思いを背負っているのでありがたい」

善光寺では、24時間体制で警備員を配置していますが、広い境内を巡回するため、常に本堂にいるわけではありません。
また、犯行は『お朝事』が終わった参拝客の少ない時間帯に行われ、防犯カメラの映像から、森本容疑者は、警備の手薄なタイミングを狙った可能性があります。
■善光寺林明晋寺務総長
「センサー類を増設する、あるいはカメラ、あと人員の配置・警備体制等を見直して再安置することにしました。びんずる様も無事帰ってこられましたので、自分の痛いところなどを撫でていただければと考えている」
善光寺では今後、防犯カメラを増やすほか、境内を巡回する警備員の数を増やすなどして、警備を強化する方針です。














