「優勝します。優勝しかないです」ーー
4か月前、こう覚悟を語ってくれた栗山英樹監督が、WBC優勝を現実のものとして、再び番組に登場してくれました。“信じる力”で侍ジャパンを世界一に導いた、栗山監督に話を聞きます。

栗山監督「命がけで戦っている感じ」を実感 “野球すげぇな”

ーー改めて、今回のWBCを振り返って、どうでしたか?

侍ジャパン 栗山英樹監督
「野球をもう1回みんなが見てくれて、子どもたちが野球面白いねっていう雰囲気になったのは、もうほんっとに嬉しいです。幸せです。」

今大会で印象深かったのが、激闘メキシコとの準決勝の後の、栗山監督のあの言葉。

栗山監督(日本時間3月21日)
「勝ち負けは別として『野球すげぇな』って、本当にやってる方も感動しました。見てる人たちも『野球すごいな』って思ってくれたらすごく嬉しいです。」

『野球すげぇな』

栗山監督
「メキシコ戦の前に、準々決勝でプエルトリコとメキシコとか二試合見ていて、ちょっと言葉悪いですけど、命がけで戦ってる感じの試合で。我々もそこに追い込まれるとは思わなかったので、『野球すげぇな』って実感ですね。」

「正面からぶつかれば、魂は絶対に伝わる」栗山流マネジメント

ーー今回WBCを通じて、栗山監督が考えるマネジメント、若い人との接し方など知りたい人が増えている

栗山監督
「よく聞かれるんですけど、決して上手いわけではないと思うんですね。ただ僕は、世代が違うとかは関係ないと思っていて。本当に真剣に正面からぶつかっていったら、自分の魂は相手に伝わるかなって思っているので、いつも50:50で。僕、結構選手の正面に入って、ガーッと話しちゃうんですけど、若い子たちでも必ず通じるって僕は思ってるんです」

ーー宮崎強化合宿の集合日、選手1人1人に直筆の手紙を送ったとのことだが、どんな思いで、どんな手紙を?

栗山監督
「(手紙の事が)表に出てくると思わなかったので、ちょっと恥ずかしい感じ。全体を集めてもちろんミーティングはするんですけれども、やはり1人1人役割が違う。
字って魂がこもると思っているので、一人一人に書かせていただいて。合宿の初日にもう部屋に入ったら、そこに並んでるように。
それに対して、選手誰1人も僕に反応した人は・・・(笑)。もしかしたら渡ってないのかなくらい。ここまでそういう話も出てこなかったんできっと皆忘れるんだって思ってたんですけど(笑)。
もし1人でも(手紙によって)“自分がこうやってやるんだ”と思ってくれたら嬉しいなと思う。」

「人間のモチベーションが”やるぞ!”となるには、何か“物語”を作ってあげるというのが僕の中にあって。物語にして残してあげないと、将来(その人の中に)残っていかないと思うんですよね。
今回出た選手が、コーチ、監督になったときに『こういうふうにしたら選手が嬉しい』とか、そういう一つの例。僕、ファイターズの時も自分の気に入った本の表紙に手紙を書いていたんです。失敗しちゃいけないんで、こっちもすごく真剣に書くので、真剣さが伝わるような感じ。すいません、ちょっと偉そうですね。」