まさに見ごろを迎えている岡山・香川のサクラ。きょう(5日)は、岡山県和気町で6年前に閉校した小学校のサクラを紹介します。春、久しぶりに思い出のサクラを楽しもうと多くの人が校舎に集いました。

校舎の窓に映る満開のサクラ。6年前に閉校した和気町の旧山田小学校です。

校舎の至る場所をサクラが彩る名所でした。閉校し、ふだんは静かな校舎ですが、今年の春は、多くの人々が集まりました。

この日小学校を訪れたのは、地元の人々ら約200人。

サクラの下、地域の特産品などを販売する催しが開かれました。

「佐伯を盛り上げるぞーおー!」

催しが開かれたきっかけは、今年2月、近くの佐伯小学校の6年生が企画したイベントでした。

兄弟や家族が学んだ小学校を守っていきたいと、子どもたちが自ら考え、オリジナル商品も考えました。静かな小学校に響いたにぎやかな声。子どもたちの思いに心を動かされた大人たちがサクラの季節に再び催しを開きました。

(地元の人)「わが子もここに通ったのをすごく懐かしく思い出して、ちょっとうるっとしています」

遠い思い出の中にあった学び舎の風景。

(拍手)

子どもたちがいなくなっても、春になれば変わらずこの場所でサクラは花を咲かせていました。

数週間前、子どもたちは自分たちが学ぶ校舎の裏山に3本のサクラの苗木を植えました。

(佐伯小学校の卒業生)「佐伯小学校の舟岡山に、旧山田小学校とのつながりも込めて、サクラがあったらいいなと思って」

(佐伯小学校の卒業生)「20歳とか、そういう時に佐伯小学校に集まって、咲いていたらうれしいなと」

長年、多くの子どもたちが見上げてきたサクラ。

(山田地区助け合いのまち協議会 松島均会長)「これだけ雨が降っているのにこんなにたくさんの方が協力してくれて参加してくれる。大人も頑張らないといけないので。だんだん老木になってきまして、若いサクラには負けていますけど、まだ頑張っていますから、もう2、3年はできるのかなと思っています」

久しぶりに多くの人々に囲まれ、サクラの花はいつにも増して鮮やかに見えます。