内閣府は近い将来、発生が懸念される南海トラフ巨大地震について、被害想定の見直しや新たな防災対策の検討を行うワーキンググループを立ち上げ、きょう初会合を行いました。

南海トラフ沿いを震源とする巨大地震について、政府の地震調査委員会は今後30年以内の発生確率を70パーセントから80パーセントと計算しているほか、中央防災会議は最悪の場合、死者の数がおよそ32万3000人にのぼるとする被害想定をまとめています。

その後、住宅の耐震化などが進んだことにより、2018年度には死者の数はおよそ23万1000人と推定されていますが、今年は被害想定が公表されてから10年、被害想定にもとづく「防災対策推進基本計画」が決まってから9年経つことから、内閣府は現在の被害想定の見直しや新たな対策の検討を行う有識者検討会を今年2月に立ち上げました。

きょう行われたのは、この検討会の下に設置されたワーキンググループの初会合で、委員には地震や津波の研究者のほか、経済の専門家や被害が想定される地域の首長などが参加しています。

谷公一防災担当大臣
「計画策定からまもなく10年が経過し、その間、デジタルの浸透等、社会状況も大きく変化しております。これらも踏まえて新たな対策の検討を行った上で、計画の見直しが必要と考えております。地方公共団体や国民の大きな安心に応えるためにも、委員の皆様の豊富なご経験、深いご見識の下に活発な議論を行っていただくよう、お願い申し上げます」

ワーキンググループ主査 名古屋大学 福和伸夫名誉教授
「この10年間、相当、社会情勢が変化していますし、南海トラフ地震臨時情報も新たに仕組みとして作られて、2つの地震が連動して起きるようなことを踏まえた社会の維持ということも大事になっています。そういったことも勘案して、このWGは従来の検討に加えて、なんとかこの社会を維持するためにどんなことをすればいいのかということについて、みなさんと一緒に検討してまいりたいと思います」

ワーキンググループでは今後、これまでの防災対策について進捗状況の確認を行ったうえで、被害想定の見直しや新たな防災対策などについて具体的に検討する予定です。