近畿大学の学生が酒の一気飲みで死亡した事件。同席していた元学生ら16人に、裁判所は賠償を命じました。
2017年、東大阪市の飲食店で行われたテニスサークルの飲み会で、近畿大学の2年生だった登森勇斗さん(当時20)がウォッカなどを大量に一気飲みして、急性アルコール中毒の影響で死亡しました。
この事件では、2019年に学生9人に対して罰金30万円~50万円の略式命令が出されています。登森さんの両親は、大学が指導を徹底せず、同席していた学生らも適切な救護措置を怠ったため死亡したとして、大学と学生18人に約1億500万円の賠償を求めていました。
今年3月31日の判決で大阪地裁は「飲酒の強要は認められなかったものの、放置すれば死亡する危険な状態に陥ることを認識していたのにもかかわらず、救急隊の要請をするなどの措置をとらなかった」などとして、飲み会に参加していた元学生ら10人に計約4200万円、介抱役の元学生ら6人に計約2500万円の賠償を命じました。残り2人については飲み会に参加しておらず、関与が薄いとして賠償の責任を認めませんでした。
判決後、登森さんの両親は次のように述べました。
(登森勇斗さんの両親)
「きょうの判決文を見て、全てを受け入れることはできません。今回の事件をふまえて、判断を誤らなければ救える命があることをみなさんに改めて知ってもらいたいです」
大学と両親の間では、再発防止策を実施するなどの内容で和解が成立しています。
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