石川県小松市選挙区です。定数4に対し現職3人、新人3人の6人が立候補を表明しています。来年春には北陸新幹線の開業という大きな節目を迎える小松市。候補予定者はどのようなビジョンを描き有権者に訴えるのでしょうか。

自民・現 福村 章氏
「砕身粉骨の努力でさせていただきたい。これが私の人生最後まで頑張ります。」

ポスターに掲げたのは「更なる挑戦」。12回目の当選を目指す、県政界の重鎮
福村 章氏84歳。

序盤戦、どの候補者よりも活動的に動いてきたと自負し、初心を忘れない「足で稼ぐ」戦術を展開しています。馳知事馳も「馳県政になくてはならない県議」と選挙戦をバックアップします。県と市をつなぐ強力なパイプを強みに福村氏が訴えるのは、小松が大きく飛躍する仕掛けづくり。新幹線を生かした企業や観光誘致、そして、小松空港の活性化による地域への相乗効果です。

自民・現 福村 章氏
「誰よりも経験を積んで誰よりもいろんな知識を蓄えてきたと思っているので、それら全てをフル活用して小松をもうワンランクアップさせる。これが自分に課せられた最大の使命と思っている」

自民・現 八田 知子氏
「これからは声を大にして言いたい。女性の代表として頑張っていく。」

選挙区唯一の女性候補者となる現職の八田 知子氏60歳。女性の声を政治に届ける重要性を訴え、街頭活動やミニ集会を展開し浸透を図ります。八田氏の強みは空中戦ならぬ、ステルス戦。

自民・現 八田 知子氏
「少しでも関心を持ってもらえるように、そういった戦略を1年かけて少しずつやってきた。」

友人や支援者がSNSを駆使し、八田氏の活動をバックアップします。女性目線で取り組んできた福祉や子育て支援の更なる充実を訴えます。

自民・現 八田 知子氏
「道半ばです。皆さんの力でまたこの仕事を続けてやらせていただきたい。そして必ず形になるように私も努力します。それがしいては社会のためになると私は思っている。」

立民・現 一川 政之氏
「次の4年間汗をかきながら声を聞きながら取り組んでいきたい。」

6人の候補予定者のうち唯一、非自民系の議席死守を目指すのは現職の一川 政之氏49歳。労働団体・連合石川の推薦も受け、支援態勢の強化を図ります。連合石川の福田佳央会長は「働く仲間と県政のパイプをきちっとしっかり果たしてもらっている。」と支援します。近年の期日前投票の増加を受け、一川氏はこれまで、告示後に開いていてた県政報告会を告示前に早め自身の思いを伝えます。最大の課題と掲げるのが、地元の中海町をはじめ大きな被害を受けた、去年8月の豪雨からの復旧・復興です。

立民・現 一川 政之氏
「去年の被害を受けた人は大変つらい思いをしているので、とにかく1日も早く復旧復興事業が前に進むようにしっかりと取り組んでいく。そのことを強く訴えていく。」


県政から今期限りでの引退を表明した藤井義弘県議。

藤井義弘県議
「新たな首長が誕生したこの時に、世代を交代するのが大事だろう」

藤井氏の後継として白羽の矢が立ったのが新人の円地 仁志氏56歳です。小松市議を5期20年務め、後継に推した藤井県議もお墨付きの実績と経験を生かした政策力が強みです。

自民・新 円地 仁志氏
「北陸新幹線の開業を機に新たに小松市が生まれ変わる。ふるさと小松ふるさと石川のために精一杯力を発揮していきたい。」

しかし、初めて挑む県議選で課題となるのが、これまでの市議選に加えての新たな票の掘り起こしです。

自民・新 円地 仁志氏
「藤井先生を応援した方にどこまで円地仁志という名前を浸透させていけるのか。戦略的には演説会もそうだけど街頭で訴えさせていただく場面を多く作っていかないといけない。」

無所属・新 吉田 寛治氏
「小松の南加賀の発展に私という人間が絶対に必要。」

市議の活動に加え、中小企業の経営者として小松の賑わいづくりに取り組んできたと自負する新人の吉田 寛治氏65歳。

人口流出や少子化問題に歯止めをかけるため、宮橋市政と連携して魅力ある街づくりを進めたいと意気込みます。

宮橋勝栄 小松市長
「1人でやるのではなくいろんな人と一緒にやろうと声をかけてやっていく姿は単純に1人の人間として素晴らしい。」

2月、脳梗塞で倒れたことから健康面を心配する声が聞かれたものの、退院後はミニ集会などを精力的に開き、支持の拡大を図ります。

無所属・新 吉田 寛治氏
「人間にはお金以上に限られた時間がある。僕はこの命、時間をこのふるさと小松の街づくりに使いたい。」


無所属・新 竹田 良平氏
「石川県に愛着を持ち、この地に住み続けるために若い世代の声も県政・市政に反映していく。」

新人の竹田良平氏。候補予定者で最年少の33歳、そして、現役子育て世代として若い世代の思いを伝えます。竹田氏は知名度不足を払拭するため、去年12月から小松駅前であいさつ運動を続けています。子育てと福祉をキーワードに、これまで現場に足を運び声を聞いてきた経験から、働きやすさを念頭に企業支援にも力を入れたいと意気込みます。

無所属・新 竹田 良平氏
「僕がやりたいことやできることをお伝えしていって、それを多くの人に共感いただくことが一番大事。さらにギアを上げてやっていきたい。」

北陸新幹線の開業を来年春に控える小松市。その一方で、人口流出や少子高齢化など地域の課題も山積する中、有権者は大きな転換期にどの県議に未来を託すのでしょうか。