おととし12月、重い知的障がいがあり、愛媛県の児童相談所が一時保護を民間の福祉施設に委託した子どもが、熱湯に浸かって足にやけどを負い、その後、死亡していたことがわかりました。

死亡したのは、松山市滝本にある「AWC自立準備ホーム」に入所していた、重い知的障がいのある当時13歳の子どもです。

愛媛県によりますと、この子どもは暴れるなどの行為が激しくなり、同居していた母親ら保護者が養育に疲弊しているのを、放課後等デイサービスなどが認知しました。

そのため地域の関係機関で協議し、おととし12月17日、県の児童相談所が委託した「AWC自立準備ホーム」で保護を始めたということです。

そして入所から5日後の22日夜、入浴時に浴室で介助していた職員が着替えなどの準備で7分ほど浴室を離れ、戻ると、熱湯に両足を浸けた状態の子どもを発見しました。

子どもは全治2~3週間のやけどと診断され、その後、施設で療養していましたが、9日後の31日朝早くに高熱を出すなど容態が急変。

救急車で病院に搬送されましたが、死亡しました。

目を離した職員は、軽い知的障がいがあったということです。

給湯温度は台所で一括管理されていて、通常は43℃の設定ですが、当時、食器の汚れを落とすため台所で60℃に上げ、そのまま下げ忘れていたということです。

愛媛県は「一時保護期間中に亡くなったことは非常に重く受け止めている。児童相談所の信頼を損ねてしまい県民にお詫びする」とコメントしています。