海の上で線状降水帯の予測などを行う気象庁の新しい海洋気象観測船の進水式が行われました。

気象庁の新しい海洋気象観測船第4代「凌風丸」の命名式と進水式がきょう午後、横浜市磯子区にあるドックで行われました。

気象庁は、災害をもたらす大雨の要因となっている線状降水帯の予測精度の向上を最重要課題と位置づけています。

新しい凌風丸は、もう一隻の海洋気象観測船「啓風丸」とともに、大雨や台風が予想される時期に東シナ海の周辺を集中的に航行し、線状降水帯の予測に必要な海上の水蒸気の量や流れなどの観測データを人工衛星に対して24時間送り続ける予定です。

また、1995年から30年近く運用されている現在の凌風丸と比較すると、電気とエンジンで航行する「ハイブリッド型」を採用し、操船性能と燃費が向上するほか、女性の乗員ために専用の区画を設けたり、環境規制に対応した設備を設置したりするなど、現代的な設計や構造となっています。

新しい凌風丸には今後、来年3月の完成に向けて、観測や航行に必要な機器が積み込まれるということです。