今年に入り多額の被害が出ている特殊詐欺。一方で、ある電話機を利用している家ではこれまでに被害が確認されていないということです。
(県警察本部安全・安心まちづくり推進室高橋直樹室長)「特殊詐欺が本年に入り非常に多く発生していて約1億5千万円を超える被害になっている。中には高額な被害に遭っている方もいる」
後を絶たない特殊詐欺。今年に入って被害はおよそ1億5800万円にものぼり、去年の同じ時期に比べ2倍以上になります。大分県警によりますと、28日時点で詐欺の被害は59件確認され、このうち犯人から最初、固定電話にかかってきたケースが4割近くを占めています。また、保険料の払い戻しがあるなどとだます還付金詐欺の電話は2月末時点で71件確認され、電話を使った犯人との接触に警察が注意を呼び掛けています。
(県警察本部安全・安心まちづくり推進室高橋直樹室長)「警察、市役所、介護保険事務所、これらをかたる不審電話が増えている。犯人と話をしない対策など防犯対策をとってほしい」
大分市にある家電量販店では特殊詐欺対策に有効な電話機を販売しています。県警によりますと、この電話機を利用している家庭ではこれまでに詐欺被害が確認されていないということです。
(ベスト電器アクロスプラザ大分駅南店・鳥越翔子さん)「(迷惑電話を)ボタン1つで拒否できるのでこういった機械を使って毎日の生活を安心できるようにと勧めている」
2019年から電話機を利用している秦一郎さん(73)は設置後から不審電話の着信が減ったと話します。
(秦一朗さん)「おかしいなと思えばこの拒否モードを押して電話を切れます。一回も電話にでなくても拒否することができます」
電話にはかけてきた相手に「通話を録音します」と警告する機能があるほか、電話をとる前に相手に名乗らせることもできます。
(秦一朗さん)「変な電話が少なくなった気がする。私は大丈夫という人に限って危ないので(迷惑電話防止付き電話に)変えた方が良いと思う」
年々手口も巧妙化する特殊詐欺。自分や家族を被害から守るためには事前に対策をとっておくことがますます重要になります。