卓越した芸術作品やこれまでの業績を表彰する2022年度の日本芸術院賞に、金沢市の工芸家・十一代大樋長左衛門さんが選ばれました。
十一代大樋長左衛門さん、本名・奈良年夫さんは64歳。金沢市で350年以上続く大樋焼の窯元に生まれ、伝統的な茶碗を手がけながら、現代美術にも造詣が深い工芸家として知られています。

アメリカ・コロラド州の険しい峡谷を題材にしたした作品「モニュメント・クリフ」で、手ひねりなどの伝統的な技法や土への急加熱によるゆがみなど独自の応用が高く評価され、日本芸術院賞に加え、特に業績が顕著な恩賜賞にも選ばれました。

大樋さんの父で、文化勲章受章者の大樋陶冶斎さんも1985年に日本芸術院賞を受賞していて、今回親子2代での受賞となりました。
授賞式は6月下旬に東京・上野の日本芸術院会館で開かれます。