来年から使われる小学校と高校の教科書の検定結果が公表され、「国や郷土を愛する態度」について不十分という意見が大幅に増えました。また、大谷選手や藤井六冠などが複数の教科書に登場しています。

検定結果が公表されたのは、来年4月から小学校と高校の主に高学年で使われる教科書です。小学校の道徳の教科書では、「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」の扱いが不十分との検定意見が前回の2件から13件に大幅に増えました。

「君は、自分が住んでいる地いきの、どんなところが好きかな。」例えばこの記述は、「君が住んでいる地いきや日本の、『いいな』と思うところは、どんなところかな」と、地域だけにとどまらず、日本全体の良いところを問う内容に変わりました。

ほかにも、「郷土を愛する心」を「国や郷土を愛する心」に修正するなどの対応が目立ちました。

マスクをめぐっても意見が。体育の授業などで運動中にもかかわらずマスクをつけている写真は、マスクのない写真に。調理実習などの写真では、きちんと鼻までマスクで覆われている写真に差し替えられました。

また、この人は算数の教科書にまで登場。大谷翔平選手のバットの構え方などに、データ分析が活かされていることなどが書かれています。このほか、将棋の藤井聡太六冠も複数の教科書に登場しています。

一方、文科省は教科書汚職事件を受け、「大日本図書」の新たな中学教科書発行を認めない罰則を初めて適用すると発表。次の教科書検定に申請しても不合格となります。