桜の名所として知られる長野県伊那市の高遠城址(たかとおじょうし)公園では、25日に観測史上最も早く開花し、さくら祭りが開かれています。
中止や縮小を経て、4年ぶりのさくら祭りの通常開催となり、関係者は期待を寄せています。

「天下第一の桜」ともいわれる伊那市の高遠城址公園。
固有種のタカトオコヒガンザクラがおよそ1500本植えられていて、2023年は3月25日、記録が残る1983年以降で最も早く開花しました。
(花見に訪れた人は)「つぼみももきれいだけど一番きれいなのはお花」
「広い敷地の中にたくさんの桜が咲いているのが素晴らしい。なかなかないので見られてとてもうれしい」

公園では、さくら祭りがスタート。
新型コロナの影響で2020年は中止、2021年と2022年は規模が縮小されましたが、2023年は飲食などの制限は設けず、4年ぶりに通常の開催となりました。

(花見に訪れた人は)「マスク今日していないのでだいぶ開放的になって、コロナ前の時期に戻りつつあるような気がする」
4年ぶりの通常開催、関係者は盛り上がりに期待を寄せています。
公園近くに店を構える和菓子店「千登勢(ちとせ)」。
1929年の創業以来、桜をあしらった焼き印が特徴の「高遠まん頭(たかとおまんじゅう)」が看板メニューです。

毎年、さくら祭りの期間が販売のピークで、1日に3000から5000個ほど売れるといいます。
(千登勢 伊藤隆淑店主)「薄皮のまんじゅうでこの地に伝わって500年くらいの歴史があるそれを伝承して作っている」

店主の伊藤隆淑(いとうたかとし)さん。
2022年までの3年間は、祭りの中止や規模縮小で、売り上げはピーク時の4分の1にまで激減しました。
(伊藤さん)「コロナで(売り上げが)激減だったので、今年に対する期待値は非常に大きい」
伊藤さんが会長を務める公園の観光協議会では、アフターコロナを見据え、国内だけではなく外国人観光客に向けたポスターも新たに制作しました。
(伊藤さん)「『天下第一の桜』という称号があるので、もっと多くのお客さんに来てもらいたい。あとはインバウンドのお客さんも大勢見えているので、世界中にこの桜の名前が知れ渡ればうれしい」
高遠城址公園の桜はこの週末には満開となり、ライトアップも予定されています。














