国内最高齢のアフリカゾウを育ててきた男性飼育員。定年退職まで、あと1週間となりました。37年間のゾウの飼育生活。男性を支えていたのは全国の飼育員の仲間と、同じ動物園で共に汗を流してきた同僚の存在でした。

37年間の「ゾウ飼育」人生とは

仙台市八木山動物公園のメスのアフリカゾウ・メアリー。八木山にきて39年。
国内最高齢の57歳。これまでのアフリカゾウの長寿記録にも並んでいます。

メアリーたちを担当するアフリカ班の班長 南條幸夫さんはベテラン飼育員。60歳。3月いっぱいで定年退職です。

飼育員になったのは1985年。22歳の時。翌年、アフリカゾウの担当になりました。

飼育員 南條幸夫さん:
「私はトリをやりたかったんです。たまたま、『お前、体がでかいな』というので、当時の主幹が『ゾウやったらいいんじゃないか』みたいな感じで」

それから37年。ゾウの飼育を続けてきた南條さん。メアリーたちと深い信頼関係を築いてきました。

高い知能を持つゾウ。その飼育は10年やっても「まだ新米」と言われるほどです。南條さんのようないわば「スペシャリスト」は、今では全国に数人しかいません。

飼育員 松村さん:
「南條さんは知識の宝庫、経験の宝庫なので」

ゾウの担当になった頃はインターネットも携帯電話もない時代でした。