長野県内の愛好家でつくる「唱歌と童謡を愛する会」が、会員の減少や新型コロナの影響で、35年の歴史に幕を下ろしました。

(♪仰げば尊し)

18日、およそ400人に見守られながら長野市で解散コンサートを開いた、「唱歌と童謡を愛する会」。

昭和62年・1987年に結成されると、唱歌や童謡を楽しみながら目指してきたのが、その魅力の発信です。


長野県内に12の支部を持ち、近隣の県のグループや台湾の小学校と交流したり、東日本大震災の被災地で救援コンサートを開いたりと、活動の幅を広げてきました。

(♪信濃の国)

ところが、2010年前後は1300人ほどいた会員は、高齢化などで減少の一途をたどり、現在は350人ほどに。

さらに追い打ちをかけるように新型コロナの流行で活動休止や発表会の中止などを余儀なくされ、自分たちの手で幕を引きたいと葛藤のなか解散を決断しました。

(♪ふるさと)

(会員は)「唱歌と童謡を歌うのが一番の今の人生の楽しみだったから、本部はなくなるけれどこれからも続けて歌っていきたいと思っている」「もうちょっと続けてほしかったんですよ本音はね。でも、もう皆さん高齢でいらっしゃるから…」

(唱歌と童謡を愛する会山本欣一(やまもと・きんいち)会長「泣きたい気持ちなんですけどもうやり切ったなと。自分のやりたいことはこれでやったんだなと思います。(Q唱歌や童謡はどんな存在?)自分の心の糧ですね自分の生きている間に必要なメロディ口ずさめる親やふるさとが思い出されるそういうものだと思っています」

唱歌と童謡を歌い続けて35年…。

ホール全体に伸びやかな歌声を響かせながら歴史に幕を下ろしました。