■2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™準決勝 日本代表 6xー5 メキシコ代表(日本時間21日、フロリダ州ローンデポ・パーク)
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝で、侍ジャパンがメキシコ代表に執念の逆転勝利、09年以来3大会ぶり3度目の決勝進出を果たした。1点を追う9回裏、先頭・大谷翔平(28)がヘルメットを飛ばす走塁で二塁打。4番・吉田正尚(29)が四球でつなぎ、5番・村上宗隆(23)がフェンス直撃の劇的サヨナラタイムリーを放った。これで日本は悲願の世界一奪還へ、ついに“残り1勝”となった。
栗山監督が予想していた通り「我慢の試合」となった。先発の佐々木朗希(21)は2回にピッチャー強襲の打球が腹部に直撃。160キロを超える直球とキレのあるフォークでメジャーリーガーが並ぶメキシコ打線を3回まで無失点に抑えたが、4回に2死から連続安打でピンチを招き、6番L.ウリアス(25)に3ランを許した。
打線はメキシコ先発のP.サンドバル(26)に対し3回までわずか1安打と打ちあぐねた。5回には岡本和真(26)がホームラン性の打球を放つもレフトに好捕されるなど流れを引き寄せられず、その後2イニング連続で満塁の好機を生かせなかった。
重苦しい空気が流れていたが、3点を追う7回、2死一、二塁から吉田正尚(29)が起死回生の同点3ラン。4番の一振りで同点としたが、8回、佐々木のあとを受け5回から無失点に抑えていた2人目・山本由伸(24)、代わった3人目・湯浅京己(23)がタイムリーを浴び、再び勝ち越しを許した。
2点を追う8回、岡本が四球、山田哲人(30)がヒットで出塁。源田壮亮(30)の送りバントで一死二・三塁とすると、代打・山川穂高(31)が犠牲フライを放ち1点差としていた。
9回、劇的なサヨナラタイムリーを放った村上はこの日、3三振と三邪飛で無安打だった。
激闘を制した侍ジャパン。決勝は22日に同球場で行われ、連覇を狙う“スター軍団”のアメリカ代表と世界一を懸けて戦う。