ちょうど8年前の2015年3月14日、北陸新幹線が金沢まで開業しました。

こちらのグラフは北陸新幹線の利用者数を示しています。開業の年の利用者数は、在来線特急などを使って移動をしていた前の年の3倍近くになりました。一方で、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた2019年以降は利用者数がぐっと落ち込んでいます。
開業後の勢いとコロナ禍、大きな浮き沈みを経験したホテルの今を取材しました。
JR金沢駅から歩いて15分ほどの場所にある「金沢彩の庭ホテル」

8年前、北陸新幹線開業の5日前にオープンしました。
金沢彩の庭ホテル・菊田正治マネージャー
「ホテルは、開業してすぐはなかなか認知度がなくてお客さまが入らないということがあるが、新幹線開業がいい追い風になりいきなりフルスロットルのような感じでたくさんの方にお越しいただきました」

過去10年間の金沢市のホテルの数です。新幹線の開業以降、ホテル数はうなぎ上りで増え続けているように思えますが…

コロナ禍以降、ホテルの廃止がじわりじわりと増えていて、2021年度は過去10年で最多の8件でした。
金沢彩の庭ホテル菊田正治マネージャー
「こういった経験ってもう2度としたくないなという思いでいました。ホテルが暗いというかあれほど賑やかだったのに…」
これまでにないピンチを迎えた金沢彩の庭ホテルが取り組んだのが、アフターコロナを見据えたホテルの改装です。去年4月、今後ホテルで安心して過ごす時間が増えることを想定し、最大で8人が宿泊できる広めの部屋を新たに設けました。

MRO北陸放送・牛田和希アナウンサー
「ふわふわトロトロ!ものすごく素材本来の味が楽しめるオムレツで甘エビのクリームソースが良く絡んでいておいしいです」

限定30食、甘エビのクリームソースのオムレツなど、朝食にも力を入れているホテルですが、レストランも現在増築中で、席数を60席から80席ほどにし、個室ブースを設けます。
コロナ禍も落ち着きつつある中、あと1年に迫った北陸新幹線・福井県の敦賀までの延伸に期待を膨らませます。
金沢彩の庭ホテル・菊田正治マネージャー
「北陸が注目される機会はそんなに多くはないのでこういった機会が非常にありがたい。敦賀の延伸、次は大阪までの開通、あと2回チャンスがあるので北陸をしっかりPRしていきたいです」