■日本からは“推し”の登場に喜びの声も

世界が注目するこのイベント、日本からは “推し”の参加を喜ぶ声が上がりました。

ネットの書き込み:
イカゲームのチョン・ホヨンちゃんがこの中にいるの嬉しい。

“推し”の登場だけでなく、多様性が表現されていることに若者たちは魅力を感じていると専門家は話します。

若者マーケティング機関SHIBUYA109lab. 長田麻衣所長:
色んな体型の方が自信とオーラを解き放ちながら色々な衣装を着ていたが、人それぞれ美の基準が様々というのが 若者にとっては当たり前の感覚で、美の基準もそれぞれだということが感じられるようなキャスティングになっていて、そこが実践されていたのが(今回の)一番の魅力になっていた。それぞれの美を表現し楽しんでいる姿をリアルタイムでも共有されていたのが魅力。

■「メット・ガラ」アメリカンドリームの象徴 男性ファッションの変革

小川彩佳キャスター:
宮田裕章さんはファッションには強い思いを持たれていますけれども、今回のメット・ガラについては「イベント」と「ファッション」の2つの側面から考えることがあると。どういうことでしょうか?

慶応大医学部 宮田裕章教授:
イベントの側面で言えば、1つはアメリカンドリームの象徴だと言えます。格差を見せつけることで違和感を感じる人もいらっしゃるかもしれないんですが、成功者が集まって盛り上がる、これを全国民で共有する。夢を見ることはアメリカの1つの文化なので、こういった形で経済を作ることはすごく大事だろうと。
同じことを日本でやるかどうかは別としても、やはりお祭りという多様な文化やコミュニティの中に“ハレの日”を作っていくことで経済を回すことは、ポストコロナで非常に重要になってくると思うんですね。それは、例えば茶の湯だったりコスプレだったり、最近ではスノーピークやワークマンといったコミュニティブランドの中の新しい場の中で経済を回していくといったことが大事だと思います。

小川キャスター:
一方で、ファッションという側面でいうと?

宮田教授:
女性たちが自己表現をすることの力強さは素晴らしかった一方で、男性のファッションというのは保守的なファッションが多かったと感じています。ファッションは女性のものというステレオタイプをこれから打ち破っていくことは、女性がビジネスや社会進出をさらにしていく、日本でこれから考えていく上でも重要です。つまり男性が、例えば家庭を選ぶ、ファッションをより重視する、といった男性の生き方を開いて、ファッションを通じてジェンダーの問題をどう解放していくのかということも課題になっていくと思いました。

小川キャスター:
ファッションによって切り開いていくというところもあると。宮田さんの本日の洋服もメッセージを乗せていらっしゃいますね。

宮田教授:
そうですね、今日はウクライナカラーを乗せました。