東日本大震災で救助活動にあたった消防隊員が、当時の経験を若手の消防隊員に伝える研修会が仙台市内の消防署で開かれました

仙台市の若林消防署で開かれた研修会では、震災当時、被災者の救助活動にあたった消防隊員が講師を務め、震災後に採用された職員に自らの体験を伝えました。

当時、県の防災航空隊長だった菅原道彦さんは、目の前で、防災ヘリコプターが津波に流されていった時のことを語りました。

若林消防署警防課 菅原道彦さん(震災当時県防災航空隊長):
「航空隊が翼をもがれたらどうするのだろう、これから何をすべきなのか自問自答した。もしかするとこの翼があったら、周辺の何人かは救えたのではないか、津波で流された人が何人かいるのではないかと思って、非常に悔しい思いと絶望感に襲われた」

また、地上で救助にあたった隊員が資材や機材が不十分な中での救助活動では、「強靭な精神とチームワークが大切になる」と伝えると、研修に参加した職員たちは熱心に耳を傾けていました。