3月8日は、女性の差別撤廃と地位向上を訴えるために国連が定めた「国際女性デー」です。子供を育てながら仕事をする場合、希望する仕事ができず収入が思ったように得られないこともあります。ちょっとした手助けがあれば一歩踏み出せるのに・・・、福岡県の「じじっか」にはそれを実現するヒントがあるようです。「本人」と「支援するスタッフ」そして「家族」の3人4脚の取り組みは、自分のことを後回しにして来た女性に新たな視点を提供しています。
◆3人4脚あれば“やりたい”ことも実現できる?

福岡県中部の久留米市にシングルマザーが3年前につくった子育て施設があります。集まったみんながほっと一息つける「実家よりも実家」に近い場所=“じじっか”を目指しています。この日は、8か月間続いた「3人4脚プロジェクト」の成果が発表されました。
「自分の視野を広げて、可能性を知り、変わることを恐れず、前に進んでいってほしいと思います」
参加者「いろんなジャンルの服を売れるようなブランドを作りたくこの夢を持ちました」
参加者「コミックマーケットに出店したいです」
プロジェクトは「本人」と「じじっか」と「家族」、この3人4脚で自分がやりたいことを見つけます。15歳から39歳までの42人が参加しました。
「お客様においしかったよ、また買いに来たよと、その一言と笑顔になってもらうために、試行錯誤です」と話すのは、佐賀県みやき町に住む大森夏希さん(31)。6歳の息子と2人で暮らすシングルマザーです。
◆「自分ごと」は後回しにしてきた

志優くん「ハイ、チーズ!」「楽しい?」「ピース」
大森夏希さん「(こういう時間を大事に?)お休みの時にお昼ぐらいから行きますね」
大森さんには自分の店を出す夢があります。しかし、それは後回しにして、家族が生活していくためにスーパーなどで働いてきました。
大森さん「急きょ熱を出したりとか、お迎えに行かなきゃいけない時に自分で都合を決められないと厳しいですね。“したいこと”はずっとありましたが、生活のために働かざるをえず悶々としていました」
全国のひとり親世帯を対象に実施した厚生労働省の最新の調査によりますと、母子家庭の平均年収は272万円。一方、父子家庭の平均年収は518万円です。同じひとり親家庭でも、女性と男性の格差が浮き彫りになっています。大森さんは生活のためにスーパーで働いていた際に「じじっか」からプロジェクト参加を呼びかけられました。月に1回のセミナーで様々な業種の人の話を聞くことができます。スタッフと夢や悩み事を話すこともできます。みんなで寄り添いながら、それぞれが本当にやりたいことを見つけていくのです。














