LRT化も含めて検討が進められているJR城端線・氷見線について、8日の富山県議会予算特別委員会で新田知事は「(LRT化でなく)新型鉄道車両の導入が望ましいという方向性でまとまればと考えている」と考えを示しました。

新型鉄道車両の事例(電気式気道車・五能線)

JR城端線・氷見線を巡っては少子高齢化社会における交通網の維持と活性化に向けて、どのような交通体系がふさわしいか、富山県と沿線4市、JR西日本が検討を進めています。

この問題について新田知事は、8日の県議会予算特別委員会で「新型鉄道車両導入が望ましいという方向でまとまればと考えている」として、今後、国の支援を受けるなどして、地域の公共交通の再生に取り組んでいきたいと述べました。

JR城端線・氷見線は現在も電化されておらず、ディーゼルカーで運行しています。2月2日の検討会では、LRT(次世代型路面電車)化、新型車両導入、BRT(バス高速輸送システム)のそれぞれ方向性について、初期費用などの事業費調査の結果を公表。これによりますと、LRT化には電化の必要があり、低床車両のための施設改修などで事業費が240億から最大435億円かかることが示されました。

一方、LRT化以外では、新型車両導入(ハイブリッド車や電気式気道車など)の場合は、事業費131億円、BRTが223億円と試算しました。

2月2日の検討会では、コスト面でLRT化は厳しいとの声があがったほか、輸送能力が確保できて鉄軌道やホームなど既存の施設を活用できるとして、新型鉄道車両導入を推す意見が相次ぎました。

富山県や沿線4市などによるLRT化検討会では、3月中に方針をまとめます。