民間主導で街に活気を。商店街再生のヒントに

布施商店街の地図を見ると、通りが1本ではなく何本もある大きな商店街だ。客室は元々呉服店や接骨院だったところをリノベーションしているということだ。宿泊客は銭湯を無料で利用でき、提携している飲食店ではドリンクなどのサービスがある。
――商店街行は今、どこもシャッター商店街で苦しんでいる。再生のあり方としては一つのヒントがあるか。
千葉商科大学教授 磯山友幸氏:
非常に面白いと思います。特に町全体で盛り上がるという考え方がすごく大事で、例えば町全体が一つの旅館だというようなコンセプトを持っているところが兵庫県の城崎温泉です。外湯を巡ることで町全体にお金が落ちる仕組みなわけですが、まさしくこれもそういう先人たちの知恵、原風景と言っていましたが、それを現代の若者がビジネスに変えてきたということなのではないかと思います。
――民間の事業としてやりたいと言っていた。地方の商店街に行くと例えば補助金を大量につぎ込んでアーケードを新しくしたり、なくなった店の中心に大きな箱物の公共施設を作ったりという取り組みがあるが、なかなかうまくいってない。
千葉商科大学教授 磯山友幸氏:
邪魔されない、邪魔しない。つまり行政も余計な口出しをしない方が本来の意味で下から力が湧いてくるということにつながるのではないかと思います。
――ある程度商店街の機能が維持されているうちにやらないとダメだ。
千葉商科大学教授 磯山友幸氏:
本当に全部シャッター街になってしまったら資産がなくなるわけですから、早いうちに手をつけるところが全国に出てくると面白いと思います。
我こそは昭和レトロだというところに名乗りを上げてもらいたいものだ。
(BS-TBS『Bizスクエア』 3月4日放送より)