トルコとシリアで合わせて5万1000人以上が死亡した大地震では、内戦から逃れたシリア難民も被災しました。2度目の避難生活、そして、一部でトルコ人からの反発もあり、内戦による苦しみへの追い打ちとなっています。
地震で大きな被害を受けたトルコ南部・アンタキヤ。倒壊した建物に囲まれた小さな空き地にいくつかの避難テントが設置されています。
記者
「こちらの空き地に設置された避難所には、かつてシリアの内戦から逃れてきた人たちが暮らしています。今回の地震によって、またも避難生活を強いられています」
ボールで無邪気に遊ぶ子どもたち。シリア国境に近いアンタキヤには、シリア内戦から逃れてきた多くの人が暮らします。その難民たちも先月の大地震で被災し、2度目の避難生活を余儀なくされました。
被災したシリア難民 アフメト・アレイリさん
「私たちはどこに行ったらいいのか。お金もない。居場所はどこにもありません」
被災したシリア難民 アレイリさんの息子
「とても悲しかったです。どうすればいいの?家が壊れて、ここに逃げて来たんです」
10年前、シリアのイドリブから逃げてきたアレイリさん。日雇いの仕事を続け、生活してきましたが、地震で家も仕事も失いました。
被災したシリア難民 アフメト・アレイリさん
「毛布はもらいましたが、支援は少ないです。食料が足りません。洗面台もトイレもない。水も少ないです」
現在、家族と避難所に身を寄せていますが、そこでの支援は十分ではないと話します。
被災地でも少しずつ支援が集まり始め、場所によってはコンテナハウスや清潔なトイレを利用できる避難所も出来ています。食事や飲み物の提供も増え、中には臨時の映画館が設置された場所も。しかし、アレイリさんらの避難所には、定期的な食事やトイレの提供もありません。
また、別の避難所では…。
被災したシリア難民
「私たちには子どもがいます。病気なんです。心臓病を患っています。なのに、(トルコ人の家主に)『家から出ていけ』と言われたんです。家から追い出され、外で寝たんですよ」
「家が壊れていないのに追い出され、差別を受けた」と訴える難民がいました。
10年以上続くシリア内戦。660万人以上が国外に避難を強いられ、トルコは最も多くの難民を受け入れてきました。
ただ、近頃はトルコ経済の低迷もあり、シリア難民への反発も生まれています。去年5月の「あなたが大統領になったら…」という世論調査では、9割以上が難民には「シリアに帰ってもらう」と答えました。
こうした中で起きた今回の大地震。風当たりがさらに強くなったと感じる難民は少なくありません。それでも…。
被災したシリア難民 アフメト・アレイリさん
「私たちの村はシリア軍に制圧され、家がなくなりました。シリアのほうが大変。ここにいるしかありません」
2度も家を奪われたシリア難民。「居場所はどこにもない。トルコにいるしかない」。アレイリさんは悲痛な思いを語りました。
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