おととし2月の福島県沖地震で被災した福島市の土湯温泉にあるホテルが、新型コロナの影響が落ち着くあとを見据えて動き出しました。狙いは団体客と海外からの観光客です。

水津邦治アナウンサー「川のせせらぎを聞きながら、大自然の中の露天風呂最高です!いいお湯です!」

大自然を満喫できる露天風呂が楽しめるのは、福島市の土湯温泉にある「ホテル向瀧」の別館「瀧の音(ね)」です。

「ホテル向瀧」はおととし2月の地震で被災し、解体されましたが、アフターコロナを見据えて宿泊客を取り込もうと、企業の保養所だった建物を改修し、別館の宿泊施設を3月1日にオープンさせました。

客室は、ゆったりくつろげる和室が9部屋で、団体客に対応できる大部屋もあります。価格は、1人当たり1泊2食付きで1万円程度からとリーズナブルで、団体割引も検討しているということです。食事も充実していて、館内のカフェでは、季節のモンブランが味わえます。

向瀧別館 瀧の音・副田幸也営業部支配人「若い方からお年を召した方まで、皆様に楽しい時間を過ごしていただけるような施設となっています」

土湯温泉全体の宿泊客の人数は、コロナ前に比べておよそ半分に落ち込んでいます。

こうした中、回復が期待される海外からの観光客向けに外国語のパンフレットを作ったり、食堂を円卓にしたりするなど、アフターコロナを見据えたスタイルにこだわっています。

副田さん「今回この瀧の音がオープンすることによって、土湯の町に少しでも元気が戻ればと思っています」

瀧の音では、「生徒の部活遠征やインバウンドなど幅広い世代の人たちに利用してもらいたい」と話しています。

地震で被災して解体された「ホテル向瀧」の本館は4月から工事が始まり、来年春にオープンする予定です。