1日、山陰両県の多くの県立高校は卒業式を迎えました。
文部科学省が原則不要としたマスク。各県の対応、そして卒業生個人の判断は?


275人が卒業を迎えた鳥取県の鳥取東高校。
卒業式の時間になってもマスクを外す卒業生はほんのわずかでした。

卒業証書授与は7つのクラスの代表に。
壇上にあがる生徒だけがマスクを外していました。

文部科学省は、卒業式のマスク着用について原則不要とする通達を出し、鳥取県の県立高校もこれに従っていますが、3年間マスクをしてきた生徒たちの多くは外そうとはしませんでした。

中島校長は「コロナの影響が続いた3年間だったが、これからの苦難を乗り越える力になる」と卒業生を讃えました。

卒業生答辞 兒島佑亮さん
「あしたからの人生の節目において、その都度東高で学んだ意義をかみしめ、ひとりひとりが託された使命を精一杯果たします」

卒業生(マスクを着用)
「友達がみんな優しくてとっても楽しい3年間でした。もしかしたら中期後期(の受験)があるかもしれないので(マスクを)取りませんでした」

卒業生(マスク外した)
「人生で1回の卒業式なので、自分の顔をさらけ出して楽しんでいいかなと思いました」

一方、島根県でも、ほとんどの県立高校で卒業式がありました。

このうち松江商業高校。

島根県教育委員会は、十分な間隔があるか声を出さない場面ではマスク着用を求めないとしていて、入退場の際は卒業生約200人のほぼ全員がマスクを外し、着席の間だけ着用していました。

卒業生答辞 梶原菜々子さん
「行事が縮小されたりなくなったり、何度怒りに涙を流したことでしょう」

卒業生代表の梶原菜々子さんは、普通の日々の大切さを感じたとして、将来に向け「意思ある一歩を踏み出す」と誓いました。

卒業生
「(部活で)ほかの県のチームと練習試合ができる回数が例年よりも少なくて」

卒業生
「何すれば良いのか分かんないことも多かったんですけど、みんなで団結してできたので良かった」

コロナに翻弄された3年間も卒業生にとってはかけがえのない日々。
進学、就職とそれぞれの道へと巣立っていきました。