北海道のとある牧場では今、毎日1.75トンの生乳を廃棄していて、その量は金額にして17万円です。背景にあるのはコロナ禍に端を発した生乳余り。さらにエサ代も高騰しています。そんな中、国が推奨していたからこそ『ロボット牛舎』で事業を拡大したのに、一転しての減産方針で苦悩する関西の牧場を取材しました。
150頭の牛を飼育する京都の牧場

京都府南丹市にある「谷牧場」。夜が明ける前から牧場の1日は始まります。

ここでは約150頭の牛を飼育していて、早朝からすでに慌ただしい様子を見せていました。

従業員2人で手際よく搾乳をしていきます。約3時間のこの作業は1日に2回行われます。

(谷牧場 谷学さん)
「(搾乳量は)1頭で1日に平均30kg。(牧場全体で)あわせて約4トン出荷しています。牛は1日2回搾らないと乳房炎という病気になっちゃうので、必ず1日2回、朝・晩を365日。それは必ずですね」

搾乳のほかにも、合間を縫って寝床の掃除や牛の体調チェックなど、世話は1日も欠かせません。