福岡県にある、昭和天皇も宿泊した由緒ある老舗旅館・大丸別荘で、先週、温泉の大浴場の湯から、基準値の3700倍ものレジオネラ菌が検出されました。2月28日、この旅館を経営する社長が、会見を行いました。あらためて事態の経緯からみていきます。

「塩素のにおいが、自分の体質に合わず嫌いだった」 “恥ずべき悪行” コロナ前から

ホラン千秋キャスター:
2022年8月、福岡県外から訪れた人が、レジオネラ症を発症。この利用者は、大丸別荘を含め、いくつか施設を利用していたということで、保健所が調査を開始。すると、レジオネラ菌が、基準値の2倍、検出されました。

大丸別荘では、管理記録を提出したが、その内容が虚偽であったということがわかっています。

その後も営業を続けていましたが、2022年11月、再び抜き打ち検査があり、このときにも、レジオネラ菌が、基準値の最大3700倍検出されたということで、1か月の営業停止になっています。

こうした事態について、大丸別荘の山田真社長は会見で…

県民の皆さま、温泉を利用してくださった皆さまの、健康をまったく顧みない悪行だったことをつくづく知らされ、反省させられました。こんな恥ずべき行為をしたことを、ご先祖様に申し訳なく思う次第です

福岡県の条例では、1週間に1回以上、完全にお湯を交換してくださいと定められていますが、大丸別荘では、大浴場のお湯の交換を、2019年以降、1年間に、休館日だった2回しか行っていなかったことがわかっています。

これについて山田社長は、「私が指示しました。間違いなく私の独断専行」と話しました。

なぜ、そういった指示をしたのか。

山田社長は、お湯を交換しなかった理由について…

「浴槽に1日100トン、お湯を入れていたが、ろ過・循環装置も設置していたので、お湯の水質は、かなりいいだろうという認識だった

さらに、消毒用の塩素も、注入していなかったといいます。

これについて、山田社長は…

塩素のにおいが、自分の体質に合わず嫌いだった」。