月命日は自宅跡地で思い出と向き合う

月命日には墓参りとともに自宅があった場所を欠かさず訪れているといいます。

「(隣の)病院がこの辺までで、俺の家がこの辺だった。俺の家が多分茶の間はこのへんだと思って、ここにそのへんのがれきをもってきて印にしている」

かつては住宅が立ち並んでいたこの地区も今では更地になってます。

「この場所を忘れたくないしここに来ると思い出すこともあるし。玄関入って茶の間に落ち着くとかみさんがそこにいてとか、息子が2階から降りて来てとかいろんなことをやっぱり思い出します。思い出すのはなかなか辛いことだけど、それも含めてきっと伝えていくっていうことは大事だし、まだ気持ちの上で立ち直れない方も随分いるので、その人たちに多少のお手伝いができればなという思いを込めてグリーフ(ケア)をやっているような気がする」

震災から12年。最初にケアを行った3歳児も高校生になりました。子どもたちと向き合うなかで、自分自身も癒されたといいます。