北朝鮮に拉致された被害者の家族らが東京都内で会議を開き「拉致被害者全員の即時一括帰国が実現するのであれば、北朝鮮に対する人道支援に反対しない」という“新たな方針”を打ち出しました。

『北朝鮮による拉致被害者の家族会』と支援団体の『救う会』が26日に開いた合同会議には、横田めぐみさんの母・早紀江さんらをはじめ、9家族14人が参加しました。

会議では「親世代の家族が存命のうちに、全ての拉致被害者の即時一括帰国が実現するのであれば、人道支援を行うことに反対しない」という新たな方針が打ち出されました。

未だ帰国が果たされない拉致被害者の親で、健在なのは、87歳の早紀江さんと、有本恵子さんの父・明弘さん(94歳)の2人だけです。

有本恵子さんの父・明弘さん(94歳)


【横田めぐみの母・早紀江さん】「『お互いに平和に暮らしていきませんか?』ってそして『騙しあったりすることはやめて、両国が楽しく暮らしませんか?』っていうことが伝わるような、良いメッセージを与えていただきながら、北朝鮮がやっていることがいかに残酷であるかということを、強烈な力で表現していただきたいと」


北朝鮮・金正恩総書記宛の3回目となるメッセージでも、この新たな方針は初めて明記されるということです。

拉致被害者の家族らは、金正恩総書記に対し「1日も早く日朝首脳会談に応じ、全拉致被害者を即時に一括帰国させてください」と訴えると同時に、日本政府に対しても「日朝首脳会談を実現する」ように引き続き求めました。