【スタジオ解説】(渡邊キャスター)福島県内の2月の火災による死者のうち2件が、暖房器具が火元に設置されていたということです。やはり暖房器具が要因となる火事は多いんでしょうか?
NITE(ナイト)・「製品評価技術基盤機構」によりますと、2017年度から2021度までの5年間でNITEに報告された住宅や店舗などの建物火災のうち、およそ半分が暖房器具の誤使用・不注意等によるものでした。暖房器具が原因の火災は「小さなうっかり」が大きな火災を引き起こすんです。
こちらの映像をご覧ください。これは、NITEが行った実験の動画です。洗濯物が石油ストーブの上に落ちてしまいました。すると、落ちた洗濯物からは白い煙が…。洗濯物はその後一瞬で燃え始めました。
続いて、こちらは寝ているときのケースです。寝返りをうった際、布団が電気ストーブに接触しました。すると、触れた場所から焦げ始めこちらも出火してしまいました。
2017年度から2021度までの5年間でNITEに報告された住宅などの建物火災のうち最も多かったのは「暖房器具に可燃物が接触して着火」するケースでした。
次に多かったのは、石油ストーブに給油する際、灯油が漏れて引火するケース。そして、灯油ではなくガソリンを誤って給油して出火するケースが3番目に多く、NITEでは注意を呼びかけています。
(渡邊キャスター)映像を見ると、改めて「小さなうっかり」が大きな火災につながることが分かりますね。それでは、こういった火災を防ぐために、どういったことに気を付ければいいのでしょうか?
①暖房器具の周囲には、可燃物を置かないでください。特に、この時期は洗濯物を乾かそうと、近くで干すことがあると思いますが、先ほどの映像にもあったように暖房器具の上に洗濯物が落ちると火災につながりますので、乾かさないようにしてください。
②部屋を離れるときや外出時には、暖房器具のスイッチをこまめに消すようにしてください。
③石油ストーブへの給油の際の注意点です。まずは消火してから給油してください。
NITEによりますと、この時期は除雪機に使うガソリンを誤って、石油ストーブに給油してしまい、火災につながるケースもよくあるそうなんです。
そのため、ガソリンは専用の携行缶に入れて、灯油とは別々の場所で保管することも対策になります。
「小まめな注意」で「小さなうっかり」をなくして、火災を防ぎましょう。














