“物価の優等生”とも言われる卵ですが、値上げが止まらない状況が続いています。さらに、鶏肉の値段も高騰。コロナ禍でブームとなったからあげ専門店からは悲鳴も上がっています。

からあげ店 値上げに「誰か助けてください」 コスト削減も“火の車”に…

東京・豊島区にある、からあげ専門店「一番唐揚げ」。昼時には多くのお客さんが訪れます。

中でも大人気なのが、一番唐揚げ定食(900円)。ヘルシーなムネ肉と柔らかいモモ肉の2種類を食べ比べできる、お得な定食。モモ肉には、15種類のスパイスが入った「秘伝のタレ」を使っている極上の「からあげ」です。

お客さん
「この店のからあげが一番良いと思います」

しかし、いまこの絶品「からあげ」がピンチに陥っているのです。

一番唐揚げ 松原廣宣店長
「もも肉もそう。3月もまた上がるみたいで(2キロ当たり)1850円が今度は1900円になるって」

そう、鶏肉の高騰。こちらのお店では、1日約25キロの鶏肉を使用。鶏肉の価格は以前と比べて2倍ほど上がっていて火の車状態だといいます。

一番唐揚げ 松原廣宣店長
「誰か助けてくださいよ。値上げばっかりで下がる見込みはゼロですから。我慢してやるしかない」

少しでもコストを抑えようと、半年前から鶏の旨味が入った使用済みの油も使っていますが、電気代の値上げなどもあり、頭を抱える毎日だといいます。

テイクアウト需要で“一大ブーム”も…店舗数減 

コロナ禍のテイクアウト需要の高まりで、一大ブームとなった「からあげ」。

2017年、920店舗だった「からあげ店」は21年には3100店舗まで増加しました。ところが、店舗数を調べた会社によると…

富士経済 神崎美央さん
「結構閉店も目立ってきているのでテイクアウト需要で成長してきた市場ですので、そこの部分がダブルパンチみたいな形でひっ迫しちゃってるのかなというイメージ」

いまテイクアウト需要が減少。持ち帰り限定のお店は、今後ますます厳しい状況になるといいます。