2月20日、アメリカのバイデン大統領は、ウクライナの侵攻が始まってから、初めて、ウクライナのゼレンスキー大統領を“電撃訪問”しました。その狙いは何なのか?日本の岸田総理はどうするのか?そして、プーチン大統領の思惑は?専門家による解説です。
米バイデン大統領のウクライナ電撃訪問の狙いは“牽制”と“連帯意識の強化”か

ホラン千秋キャスター:
ウクライナへの西側の支援については、大きな部分を担っているのがアメリカです。2月20日、アメリカのバイデン大統領は、ウクライナの侵攻が始まってから、初めて、ウクライナのゼレンスキー大統領を電撃訪問しました。移動方法は列車で、バイデン大統領は、隣国のポーランドから10時間かけて、ウクライナの首都キーウに入ったということです。
そしてバイデン大統領は「この国の独立と主権と領土の一体性を守るために、揺るぎない支援を示すためにここに来た」と述べ、5億ドル規模の新たな軍事支援を表明しました。また、バイデン大統領はその後、日本時間の2月21日、ポーランドの大統領と会談を行い、22日には、NATO加盟の東欧諸国首脳らと会談などを予定しています。

この電撃的なウクライナ訪問には、いったいどんな意味があるのでしょうか?外交・安全保障問題に詳しい明海大学の小谷哲男教授は、「“ロシアへの改めての牽制”であるとともに、“西側諸国の連帯意識の強化”を狙ったものではないか」と話しています。
G7首脳でウクライナを訪問していないのは“日本だけ” 岸田総理は「検討している」

ホランキャスター:
ウクライナの首都キーウ訪問についてですが、G7首脳の中で、キーウを訪問していないのは日本だけという状況になりました。
2月15日、衆院予算委員会の中で、岸田総理は「1月の電話会談でウクライナを訪問してもらいたいと招待を受けた。それについて検討している」というふうに説明しています。
そして21日、松野官房長官は「諸般の事情も踏まえながら検討を行っている。現時点では何ら決まったものはない」と話し、今後、実際に日本の岸田総理のキーウ訪問が実現するのかどうかが注目されています。