青森県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったその時、どんな思いや決意があったのでしょうか。

今日のストーリーは青森市出身のフローリスト・蔵田由貴美さん。東京を拠点に花のデザインの教室や講習会などを主宰。青森市内でも、花と雑貨の店「Y’s Style(ワイズスタイル)」を営んでいる。

幼少期は、三姉妹の中でも体が小さく運動が苦手な子供だった。

蔵田「食べるの遅い、走るの遅い、運動神経はいまいち。何やらせても遅いみたいなちょっとボーっとした子でした」

■花のある暮らしを教えてくれた母

洋服店を経営していた母親はマナーや躾など、子供たちに厳しかった。
その一方で、食器へのこだわりや、部屋に花を飾るといった日常の中に美しさを添えることは欠かせなかった。

蔵田「他の友達に比べたら、まあ、何にでも厳しい。でもやっぱり完璧に何でもやってくれるっていう親だった」

大学進学のために上京。卒業後は大手保険会社に就職。忙しい毎日の中でも部屋には花を飾っていた。

ある日、友人に誘われ、昔から好きだった花を習い始める。

蔵田「先生の考え方とか人柄とか、ライフスタイルとか、そういうのに憧れて、庭のお花をレッスンに使ったりとか、私もカップ&ソーサーを集めるようになったりとか。自分が学んだことって、これに繋がってたんだと思って、お花を仕事にできたらいいなと思うようになってきました」

花の仕事に就くため、講師の資格も取ったが、どこか自信が持てなかった。そんなとき巡ってきたある出会い。