■第106回日本陸上競技選手権大会・男子20キロ競歩(19日・神戸市六甲アイランド甲南大学西側)

世界陸上ブダペスト(8月)の代表選考をかけた日本選手権で、東京五輪と昨年の世界陸上オレゴンで銀メダルを獲得した池田向希(24・旭化成)が初優勝を果たした。連覇を狙った高橋英輝(30・富士通)は2位でフィニッシュ。速報タイムは池田が1時間18分36秒、高橋が1時間19分7秒。

昨年の世界陸上で3位以内の成績を残している池田は、世界陸上ブダペストの参加標準記録(1時間20分10秒)を突破したため、代表の“内定第1号”を決めた。さらに高橋は日本陸連の派遣設定記録(1時間19分30秒)をクリアし池田を除く最上位となったため、世界陸上代表内定を手にした。

レースは後半、池田、高橋の優勝候補の2人が先頭を引っ張る展開が続き、ラスト5キロから池田が少し前に出はじめ、高橋が徐々に離れていく。18キロ地点では池田が高橋に10秒近くの差をつけ、そのままスピードを落とさずゴールテープを切った。

世界陸上2連覇の山西利和(27)は、今大会は不参加だが昨年の世界陸上の優勝により、ワイルドカードでブダペスト大会の出場資格を得ている。代表3枠にはワイルドカードは含まれないため、男子20キロ競歩は残り1枠をかけて争われる。

※写真は池田向希(昨年の日本選手権)