本来食べられるのに捨ててしまうといった「食品ロス」の量は日本全体で年間522万トン、日本人1人あたり毎日お茶碗1杯分のご飯を捨てている計算です。そんな食品ロスを減らそうと、それぞれの店舗が「もったいない」に根差したキャンペーンを展開中です。
<和田啓記者>
「うん!鶏のうまみと卵のコクがマッチしてとてもおいしいです。ご飯が進みます」
鶏の出汁香るそぼろと…彩りを添えるふんわり卵のコラボレーション。そぼろ丼です。
こだわりの地鶏料理が楽しめるこちらの店、地鶏料理「椛(もみじ)」は、静岡市内で展開する「静岡まかないフードフェス」に参加しています。市内の参加店舗で食品ロス削減につながる対象の料理を食べるとスタンプがたまり、抽選で景品があたるという街ぐるみの企画です。
<地鶏料理「椛」 芳賀裕久店長>
「使える食材を破棄してしまう。一番気になっていたところですね」
そぼろ丼に使われる鶏肉と卵の仕入れ先、静岡県富士宮市の青木養鶏場です。商品として出荷する際に、サイズや重さを統一するために取り除かれる肉の切れ端です。
<青木養鶏場 青木善明会長>
「硬いところは全部捨てちゃう、ダメなところはね。なるべく利用しようとしているけど、どうして使えないところが出てくるので、そういうところを利用していただければ(ありがたい)」
これらの肉を活かしたのが料理人の芳賀さんです。本来、出汁をとるためだけに使う鶏ガラも肉を削ぎ取るなど、「もったいない」の塊をそぼろという形で生まれ変わらせたのです。
<地鶏料理「椛」 芳賀裕久店長>
「鶏って捨てるところないんですよね」
卵の出荷過程でも「もったいない」ことが…。
<従業員>
「普通の卵は…音が鳴らないんですけど、ひびが入っていると…(コンコン)」
商品として陳列されるのは、大きさも表面の美しさも基準をクリアしたもの。それ以外の市場に出回らない傷ついた卵は、全体の半分もあるそうです。そうした卵を安く買い付け、そぼろ丼の引き立て役に活用しました。
<地鶏料理「椛」 芳賀裕久店長>
「やはり使えるところは無駄なく使う」
抹茶をビールに注いだ「お抹茶ショット」など、オリジナルのお酒と料理が楽しめる和食店、お抹茶こんどうの食堂です。こちらのまかないフードフェス対象商品は…。抹茶ソフトクリームに、抹茶ソース、さらに石臼でひいた静岡産抹茶をかけた「お抹茶ソフト」です。実はこの商品、定休日前の夜8時以降になると約100円安くなります。部活終わりの高校生にとっては、時間的にもお値段的にもちょうどいいようです。
<高校生>
「熱い体に冷たくておいしいです」
値下げには理由があります。週に1度の定休日前には、ソフトクリームの機械の洗浄を行うため、余ったソフトクリームを処理しなければいけません。食品ロスをできるだけ減らそうと、定休日前の夜は、いわゆる「おつとめ品」としてお抹茶ソフトの値下げを始めたのです。
<お抹茶こんどうの食堂 近藤雄介店長>
「昔からおつとめ品コーナーは存在していると思う。もちろんスーパーとかでも。それが普通の飲食店でも実は同じことが行われるような世の中というのが一つの活動ではないか」
こちらは駿河区にある洋食店、レストランセ・ラ・ヴィ。赤井舜さん(23)は、師匠の鈴木シェフに弟子入りして3年の修行の身です。ここのキャンペーン商品は「見習いシェフのオムライス」。師匠曰く、まだお店に出せるレベルではないので、通常の約半額の550円(税込み)です。
<レストランセ・ラ・ヴィ 赤井舜見習いシェフ>
「お待たせしました。楽しんでください」
<客>
「安く食べられて、すごく楽しみです」
<レストランセ・ラ・ヴィ 赤井舜見習いシェフ>
「緊張しますね。本当に価格に見合うものなのかと」
<レストランセ・ラ・ヴィ 鈴木啓介シェフ>
「フードロスの解消にもなりますし、彼の今後の未来のためにもなるので、いいことづくめのことかなと思って今回やらせてもらった」
店舗ごとの事情に合わせた様々な切り口での食品ロス削減。こうした等身大の取り組みは、消費者にとっても「もったいない」を考えるきっかけになるかもしれません。
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