安くて美味しい食材として古くから青森県内で広く愛されてきたサメ。県南地方では、「正月からえんぶりの時期に食べると美味しい」とされこの時期、人気を集めています。

青森県外からの観光客は驚く人も多いかもしれません。県内の市場ではこの時期、旬を迎えるサメが、身だけではなく頭まで並んでいます。
八戸市の八食センターではこの日、思わぬ光景に足を止め、店に頼み込んで卵を持ち帰る人も。

※八戸市民は「とっても嬉しいです。サメが好きなので。」Qサメは食べたことありますか?「ありません。どんな味がするのか、とっても気になっています」

県内でサメの水揚げの大半を占めるのは、アブラツノザメで冬場が最盛期。安くて美味しい食材として人気を集めます。

※福真 八食センター店 福田眞幸店長「昔からえんぶりの時期はサメが美味しくなる時期。年末からいまの時期にかけておいしくなる時期なので、えんぶりのときにはサメを食べたほうがいいよと我々もアピールして売ります」

実際に、サメを購入した人へ話を聞いてみると・・・。

※八戸市民は「Q.どうしてこの時期に食べるのですか」「えんぶりがある時期、そんな感じ。夏はあまり食べない。この時期です」

こうして愛されるなかで、サメを使った郷土料理も生まれました。八戸市魚菜小売市場では客の要望に応じて簡単な調理をしていて、「サメのなます」を作ったこともあるといいます。

調理法はいたってシンプルで、切り身を酢でしめたあと、味噌であえれば完成です。
※八戸市魚菜小売市場 関川商店 関川トメさん「私たちは子供のときからサメは、親が酢味噌にして食べさせてくれた。(親は)酒の肴になるから、飲みながら」

※八戸市魚菜小売市場 佐々木商店 佐々木留美子さん「くせがない。柔らかいし、トロっとする」

「えんぶり組の人たち、よく料理して食べさせている」