備前平野に春を呼ぶ「西大寺会陽(えよう)」まであと2日です。当日(18日)に向け舞台となる西大寺観音院では様々な神事が執り行われています。そしてこの会陽の雰囲気を多くの人に感じてもらいたいと、宝木(しんぎ)の「削り屑」を使ったあるグッズが誕生しました。そのグッズとは?

「あさって(18日)の西大寺会陽を前に、五穀豊穣などを祈る「修正会(しゅしょうえ)」が行われている岡山市東区の西大寺観音院です。今年もコロナの影響で宝木争奪戦は見送られました。そんな中、多くの人に少しでも会陽に関心を持ってもらえれば、宝木にまつわる新たなグッズが開発されました。

杉澤眞優キャスター

(杉澤眞優リポート)「それがこちら。ミストのお香 “寶木香”です。香りは、優しい木の香りがして身も心も癒されます」

宝木の「削り屑」から香りや成分を抽出して作られたフレグランスです。

はだか祭りでは、宝木から放たれる強い香りを頼りに争奪戦が繰り広げられるとも言われていますが「寶木香」はその香りを思わせるもので、部屋や寝具などに香らせて楽しめるということです。

(金陵山西大寺 坪井綾広住職)「記憶に残るということで香りをテーマに会陽を少しでも感じていただけるように」

「寶木香」を販売した収益の一部は「トルコ・シリア大地震」の支援金に充てられます。

(金陵山西大寺 坪井綾広住職)「争奪戦や西大寺会陽のことを思い出すとともに、そこを通じて世界平和を祈っていただきたいなと思います」

「寶木香」は108本限定で会陽当日に販売されます。

今年は境内を練り歩く「地押し」を中心に、3年ぶりに観客に見守られながら開催されます。