マスクの着用を拒んだため旅客機からおろされ、出発を遅らせた呉市議会議員が、航空会社と警察署を相手取り民事裁判を起こしました。議員は午後、会見を開き、あらためて持論を展開しました。
呉市議会の谷本誠一議員は、午前、広島地裁に訴状を提出。裁判所ではマスクをつけるよう促されましたが…。
呉市議会 谷本誠一議員
「(マスク着用はあくまで)『お願い』」ですから(つけません)」
着用しないまま裁判所に入りました。

訴えによりますと、谷本議員は2月、釧路空港発のAIRDOが運航する旅客機の中で、乗務員からマスクの着用を求められました。出発時刻からおよそ50分過ぎたところで機長名の命令書を交付され、臨場した警察官からも「降りなければ執行しますよ」などと言われたため旅客機から降りたとしています。



谷本議員は、航空機の中でマスクの着用を執拗に求める行為は違法であり、それに基づいた降機命令は違法性を帯びるとして、AIRDOと釧路警察署に対し、命令の取り消しと合わせて1円の損害賠償を求めています。


呉市議会谷本誠一市議
「(Qマスクを着けず裁判所に入ったことについて?)マスクの問題を争点で訴えを起こして、言われてからそこでマスクを付けて入るのでは、格好がつかない。それはあくまで義務ではないわけですから」


山崎有貴記者
「会見が行われる部屋では換気がされていますが、谷本議員は今回の会見もノーマスクで臨むということです」
谷本議員は、午後会見を開きあらためて持論を展開しました。
呉市議会谷本誠一市議
「私がこの裁判を戦うにあたって、お金は目的ではない。マスクを法的に義務付ける根拠はないけれども、同調圧力、事実上の強制になっていること。これを明らかにきっかけを作るというのが今回の私の戦う目的。」



記者
「Q降機の件は市民感覚に照らしてどうなんですか?」
谷本市議
「遅れたのは42人ではない、私どもを含めた44人なんです。全てが被害者。そのきっかけを作ったのはAIRDOにあるということなので、市民感情を煽っているのは、メディアであり、議会でもある。それを正していこうというのが今回の裁判のもう一つの目的です、以上です。」



エアドゥはRCCの取材に対し、「谷本議員が裁判所に訴えを起こしたことは報道で知りましたが、会社としてコメントをすることはございません」としています。
