2019年に薩摩川内市などの上空で確認された気球について、防衛省は分析の結果、「中国の無人の偵察気球であると強く推定される」と14日夜に発表しました。
気球は、▼2019年11月には鹿児島県薩摩川内市などで、▼2020年6月には宮城県仙台市で確認されたほか、▼おととしの9月には青森県八戸市などで確認されています。
2019年11月20日に鹿児島で確認された際は、鹿児島市で「上空に光る物体が飛んでいる」との目撃情報が相次ぎました。このほか、県北部の薩摩川内市、県中央部の霧島市、姶良市などでも目撃されました。

こちらの写真は薩摩川内市のせんだい宇宙館が天体望遠鏡で撮影したものです。撮影した職員は、「物体は風船と見られ、高度3000メートルから5000メートルの場所で確認され、大きさは直径10メートルあまりだった」といいます。

詳細な経路は分かっていませんが、目撃情報をもとにすると、気球は西から飛来し、薩摩川内市、鹿児島市、姶良市、霧島市付近を通り、東へ飛び去ったとみられます。

防衛省が、「中国から飛行してきた無人の偵察気球であると強く推定される」発表した鹿児島などで確認された気球。
政府は中国に対して、事実関係の確認を求め「領空侵犯は断じて受け入れられない」と申し入れたということです。