アジアの国々で活躍するドラマの制作者らが能登に集いました。世界での競争力を強化するためのビジネスモデルについて学ぶ国際会議が石川県七尾市で開かれました。世界のマーケットに売り込む鍵とは…。

七尾の観光地を巡る海外からの団体客。インバウンドの観光客ではなくドラマ業界の第一線で活躍する制作関係者たちです。七尾市では9日まで、アジア圏のドラマ産業を発展させるため、意見交換や文化交流を行う国際会議が開かれました。

セッションで登壇したのは去年、世界的な大ヒットとなった韓国ドラマの制作者ハン・セミンさん。ハンさんは大ヒットにより国際的なコンテンツビジネスを展開できたことで、放送だけでなく新たなの産業としての手応えを感じたと話します。一方で、世界に売り込むためにはそれぞれの国の特色を生かした作品づくりが大切とも強調します。

「一番韓国らしい、日本らしい、中国らしい、そしてアジアらしいドラマ制作をしていく事が我々の課題。世界市場はそういうコンテンツを楽しむ準備が十分に出来ている」(ハン・セミンさん)

この会議のもう一つの目玉がロケ候補地のマッチングです。参加者は七尾や輪島、珠洲などを視察しました。国内だけでなく海外放送も視野にシフトするドラマ業界。ひとたびロケ地に選ばれれば、一気に世界発信となることから自治体も誘致に力が入ります。

参加者は「自然の景観や文化もよくこういう場所に来ることができてとてもうれしく思う」「もし私が撮影するとすれば個人的には青林寺が気に入っています」と感想を述べました。

拡大を続けるドラマ業界とタッグを組み国際誘客へ勢いをつけられるのか。自治体も見落としがちな足元の個性に目を向け、磨きをかけることが世界発信への足掛かりとなりそうです。