信州でウインタースポーツを満喫している人も多いのではないでしょうか。
手軽に楽しめる雪遊び、「雪板」に注目しました。
1枚の板さえあれば、誰でも楽しむことができるんです。
気持ちよさそうに滑っている足元には、スノーボード…ではなく1枚の木の板!

これが「雪板」という今、注目の雪遊び。
ゲレンデに行かなくても家の周りに積み上げた雪で楽しむことができます。
長野市飯綱高原の複合施設ナガノフォレストビレッジでは、今シーズン初めて「雪板専用のパーク」がオープンしました。
(訪れた人)「(今まで)スキーばかりしていたが初めて横向きに乗って違う滑走感があってすごく楽しめる新しいウインタースポーツとしてはすごくこれから盛り上がっていくのかなと思う」
「家がすごく近いので家族で来たりして滑っている、子供もまだ2歳だけど、乗りたいと言って大人がちょっと補助すれば少し乗れるのが楽しいみたいで」
板さえあれば金具なども必要なく、誰でも簡単に始められるのが魅力です。
全国各地の雪が多い地域でひそかなブームとなりつつあるこの雪板、実は長野県が発祥なんです!

生みの親はプロスノーボーダーの五明淳さん。
15年前に雪板を考案しました。
「スノースケートというのがあって、樹脂でできている板があってそれでパウダーを滑ってみようと思って、そうしたら以外と面白くてもうちょっと乗りやすい板あるといいなと思って」
五明さんは「雪の上をもっと気持ちよく滑れる板が欲しい!」となんと自分で作ることに!

「これだったらヒノキでできていたりとか、結構地域材とか間伐材とか国産の近くで採れた木を使いたいなと思って」
木の板をプレスしたりカンナや、やすりで削ったりして作っていきます。
雪の環境によってタイプを変え、パウダー用は、長さが120センチ以上でサーフボードのような形に。
庭先などで遊ぶ用はやや短めの90センチでスケートボードのような形をしています。
2年間、試行錯誤を重ねて今の形にたどり着きました。

「自分で作った道具で遊べることはなかなか無い、愛着があるものに乗って滑るというのはすごく感動しました、これ理想に近いなと思って、始めたらドンピシャハマって」
その後、五明さんはオリジナルの雪板ブランドを設立。
「雪板の芽を育てる」という決意を込めて「芽育(めいく)雪板」と名付けました。
グリーンシーズンには各地で雪板作りのワークショップを開催し、シーズンに入ると北海道や山形などで体験会を開いて普及活動を進めています。

まずはなだらかな斜面で練習。
少しスタート地点が急な斜面になっている初級コースから挑戦!
まさかの一発クリア!
次は、1か所山のように盛り上がっているコースですが…。
スノーボードとは違い、足が固定されていない雪板。
バランスを取るのが難しく緩やかな坂でもスリルを味わうことができます。
気を取り直してもう一回!
専用パークには、初級から上級までのコースが用意されています。
最初は何度も練習が必要ですが、庭などでやるときは自由に雪の状態を変え、難易度を調節できるのも雪板の魅力です。

(五明淳さん)「雪国で雪が邪魔だとか、雪が降って大変だとかという気持ちばかりになって苦痛に感じたりとかすると思うが、雪板という一枚の板があるだけで雪が遊び道具に変わる、また雪が降ってきたうれしいとなって欲しい、それだけで生活も気持ちも変わるんじゃないか(雪が降る中でも)スキー場がない地域とかに普及して欲しい」
手軽に楽しむのもよし!
本格的に挑戦するのもよし!
まだまだ続く雪の今シーズン、雪板を楽しんでみてはいかがでしょうか!