この季節の伝統行事といえば会陽、裸祭りです。新型コロナの影響で西大寺観音院では今年も宝木争奪戦を見送りましたが、金山寺では今年から完全復活を果たしました。寺には300人を超えるはだかの男たちが集まり、熱い戦いを繰り広げました。

(金山寺 岡山・北区 4日)
午後8時過ぎ、境内にまわし姿の男たちが集まってきました。

(参加者)
「前よりは少なく感じます、でもこれだけ“はだか”が集まるといいですね」
「コロナでこの規模でできなかったので、うれしく思います」

約1200年の歴史があるとされる金山寺会陽です。

(小寺健太リポート)「境内ははだかの男の熱気に包まれています」

この2年は約30人だった人数制限を解除。約350人の男がひしめき合う光景が約3年ぶりに戻ってきました。

(4日 午後10時過ぎ)「消灯」

午後10時すぎ、住職が宝木を投下し争奪戦がスタート。

湯気が立ち上る渦の中では、「福」を求める男たちの激しい奪い合いが繰り広げられました。

(観客)「寒い中、男性の勇ましい姿がいいなと」

「すごい迫力ですし、こういったことが戻ってくるのがすごくうれしいです」

争奪戦では、宝木を2本とも獲得した寺坂グループの7人が今年の福男に選ばれました。

(福男)「懐かしいからこそ宝木を獲得したいと思って、必死で頑張りました、皆が仕事に家庭に円満にいけばいいなと思います」


(福男)「3年ぶりなので宝木をとれて良かったです、前回とれた時は直後に息子が生まれたので、予定はないですけど、この直後に息子がうまれたらいいですね」

(金山寺 岸本賢信住職)「2年間縮小開催を経て、通常にできて大勢の人に集まってもらい、けがもなく事故もなく終わったので安心しています」

これまで通りの姿を取り戻した金山寺会陽です。祭りの完全復活は、明るい春の訪れを予感させます。