NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長が来日し、岸田総理と会談しました。今なぜNATOは日本と連携を深めようとしているのでしょうか?そもそも軍事同盟NATOとは?プーチン大統領を苛立たせウクライナ侵攻の口実にもなったNATO拡大の経緯とは?手作り解説でお伝えします。

NATOのトップが日韓歴訪

今回、日本と韓国を訪問したNATOのストルテンベルグ事務総長。韓国に対しては、ウクライナへの「武器提供」を求め、日本に対しては、安全保障の協力強化を確認しました。欧米諸国の軍事同盟であるNATOのトップが、日韓に協力を求めてきた背景には、何があるのでしょうか。

NATOとは

そもそもNATOは、ソ連に対抗する軍事同盟として1949年に発足しました。アメリカが主導していて、当初の加盟国はこちらの12ヶ国です。「集団防衛」という考え方に基づき、加盟国が攻撃を受けた場合、それをNATO全体への攻撃とみなして反撃などの対応をすることになっています。一方のソ連側も、1955年、東ヨーロッパ8ヶ国による軍事同盟、ワルシャワ条約機構を作ってNATOと対峙していました。